The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
そう言って彼は、カルトンの上に千円札を2枚置いた。




「なによ、事情……って?

なんだかとっても複雑そうね?」




代金の乗ったカルトンを下げ、すぐにお釣りと小包の控えを手渡す。


華奢だけど骨張った俊哉の左手薬指には、不自然な傷跡と窪みができていた。




「ここじゃあ、気まずくて話せないけどな。

きっと話も長くなっちゃうし……。」




俊哉は少し気まずそうにポリポリと頭を掻いた。
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