The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「あぁ、元旦那がこの町を気に入ったからここに引っ越してきたの。

それに、私もこの町が大好きだからね!」




あっけらかんとそう答える私に、俊哉は目を見開き驚いた表情を見せる。




「……は?

元……って事は、お前……!?」




ちょうど赤信号で車が停まり、言葉を詰まらせたまま私をじっと見詰める俊哉。


大きな俊哉の目は、いつも以上に大きく丸みを帯びていた。




「そう……。

この前渡した名刺は、実は結婚してた時のものなの。

今はもう、旧姓の“北谷”に戻ってる。」
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