The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「まぁ……、そういう事だよ。

今、離婚協議中なんだ。」




離婚協議中……。


私には協議する時間すらなかったから、厄介なはずのその言葉が少しだけ羨ましいもののように思えた。




「……それって。

奥さんと別居してこの町に戻ってきてるって事……だよね?」




「そういう事さ。

もう限界だったんだよ!

俺、カミさんの実家で同居してたからさぁ。」




左手薬指の窪みは結婚指輪の跡。


そして今の俊哉は、夫婦の絆を示すその指輪を外している。
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