The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~

「……どうも。」




彼の切れ長の目は優しく微笑み、アヤは私の方へゆっくりと近付いて来る。


そして私の前に立ち、畏まったまま静かに右手を差し出した。




「はじめまして。

この店のオーナーやってる絢斗です。

俊哉とは小学校の同級生で、幼馴染なんだ。」




「よろしく……。

私は北谷都那です。

旭川の出身で、今はこの町の郵便局で働いてるんだ。」




差し出されたアヤの右手を取り、相手の手の温もりを確かめるかのように握手を交わす。


個性的でチャラそうな見た目に反して、彼の行動は紳士的でとても礼儀正しい。
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