枝垂れ桜に舞う蝶
「お命、頂戴します」
芹沢に私は斬りかかる
が、あっさり受け止められてしまった
「やはり、起きていましたか。先程まで物音がしていましたし、寝息が自然ではありませんでしたよ」
「お主が来ると思っていた。そこまで耳がいいとは思わんかったが」
「それはどうも、では先程の宣言通りに。こう見えて有言実行主義者なので」
「だろうな、お主らしい」
「……あなたは不器用過ぎたんですよ」
「性格は早々直せんものだ」
芹沢さんは豪快に笑う
そうして、不器用な芹沢さんはほとんど抵抗することなく死んだ
お梅さんも芹沢さんにずっとついていくと言って私の刀を自らの胸へ当てて刺して死んだ