枝垂れ桜に舞う蝶
「なら、俺がそばに居てやるから。安心して寝ろよ」
槙さんは抱き締めたまま、彼女の背中を撫でる
暫くすると桐葉さんは寝息を立てる
「……………」
槙さんは哀しそうな顔して彼女の涙を指先で拭く
「……総司、桐葉を寝かしていい………?」
振り向くことなく俯いたまま彼は言う
「あ、は、はいっ」
急に話しかけられて驚いてしまった
槙さんは桐葉さんを抱きかかえて庭から廊下へ上がった
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