枝垂れ桜に舞う蝶
 
「校長先生おられます?」


職員室を見渡す

先生方の表情が苦笑いと呆れ顔、

もしくはとても疲れきった顔をしている

所々ではまたか、の声がする

ほんの小さな呟きだが


「ど、どうしたん?蓮華院さん」


校長も焦っているようだ


「まぁ、桐葉が我が儘を言うのは今回が初めてじゃないからね………」


槙の呟きに私は足を踏んでやった


「この猫のこと何ですけど。今日一日は学校内を連れ回ってええですか?」


聞いた途端に校長がほっとした顔をする

心なしか周りの先生方も


「そのくらいならええでしょう」


「ありがとーございます♪これで転校しなくて済みますわ☆」


私達は職員室を後にした
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