枝垂れ桜に舞う蝶

知らなかった

呉羽が霊体のようなものだからといって本殿にいるとは 


「先に謝っておくわ。奥宮まで夜中に歩かせてしまって」


「大丈夫だよ、何故かそこまでの距離に感じなかったし」


「あぁ、それは私の眷属に近道をさせるよう頼んだからよ」


眷属………?


「あ、狐のこと?」


「えぇ、その他の眷属は今はいないから」


「へぇー……………」
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