枝垂れ桜に舞う蝶

ですが、土地神である初代様も力の酷使の仕方が悪かったのか

日に日に力を失っていきます

彼女の力が当代の巫女姫方と同じくらいになった時、

再び妖狐にもなれる力を持った姫がこの家に産まれました

彼の姫が桜狐姫を継いだ際、初代様は彼女にこう言います


『わたくしにはもう殆ど力が残されていません。どうか、わたくしの後を継いで頂きたい』


彼の姫は彼女に了承します

こうして、姫は桜狐姫兼、土地神となりました

その瞬間、力を完全に失った初代様はお隠れになりました

彼の姫とは私のことです

えぇ、私は土地神となりました

それを踏まえて考えると賢い桐葉は分かるでしょう?
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