枝垂れ桜に舞う蝶

「狐?しかも白。何でこんなところに」


山奥でもないのにと

流石、血の繋がりを感じさせるコメントを榛輝はした


「朧。どうしたんです?」


私は呼び掛けた

朧は静かに近づいてきて私の耳元に囁いた


『奥宮に居たところお前が近くにいるのを感じて様子を見に来た。

………狐の振りをしといてやるから安心しろ』


あ、ご配慮ありがとうございます

さすが年を重ねただけはある

それとも初代様と呉羽にこき使われただけはかな?


「この狐、また桐葉が拾ってきたのか?」


「またって何さ、またって」

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