枝垂れ桜に舞う蝶
                桐葉side



「つ、ついたっ」


息も絶え絶えに朧の背から降りる

やっぱり、人を乗せるように出来ていないから身体中が痛い

まぁ、人を気遣う走り方は朧も出来たはずだから

私の出来るだけ速くを忠実に守っただけであって

要するに自業自得

朧は瞬間的に元のサイズに戻る

だって目立つし

今頃町は大騒ぎだろうから意味ないかなぁ?

でも、特定を防ぐにはいいか

そう、朧に乗って走る姿は町の人の何人かに見られた

まだ昼でなく、早朝で良かったか


「あ、平助君ッ!!中へ通して下さいッ!!」
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