枝垂れ桜に舞う蝶
!……………
「どうした?」
急に黙り込んだ私に榛輝が声をかける
私は真剣な眼差しで一定の方向を見据える
「10……………いや、どっちかというと20。………………総司」
「……えぇ、分かりました。半分、任せても?」
「了解です」
このやりとりで榛輝も状況が分かったのか
顔を強張らせている
「……………お榛、自我保てそうにないなら下がってな」
本当に優しい榛輝には人殺しは向いてない
見知らぬ人の死に悲痛な顔をするような榛輝
そんな覚悟では絶対に狂ってしまう