枝垂れ桜に舞う蝶

「……あぁ、大丈夫だよ」


私はにこやかに微笑む


「なら、良い。じゃあ、戻ろうか」


歩き出す私に榛輝もついてきた


「あ、ちょっと待って」


「何?うわっ」


「血がついてたんだよ」


振り向くと榛輝の手が目の前にあり、

私の頬へ伸ばされごしごしと手を動かした

どうやら、血を拭ってくれたらしい
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