鳥籠の底は朱い道
「ブラッティフェイト(永遠の共同体)」
発動された後、霊素により徹底的に黒猫を存在を塵と化すまで殺し尽くす。黒から赤という塵になった元黒猫の一部。
水蒸気のように漂う赤い霧はこのまま消え去るのだが、舞い上がっていくのが本来の理だろう。
――しかし、それで終わるはずがない。込められているのは霊素だけではなく神素という生かす力なのだから。
赤い霧が見る見る内に再構築されていく。
地面にはさっきまでとなんら変わらない黒猫が形を成していく。その毛並みや赤い瞳、ましてや死んだ後だと言うのに、まだ未来を見る瞳の色すらも消えてはない。
そうして黒猫は死という終わりから朱道によって生という始まりを得た。
「――ニャ」
やっとの一言が朱道には笑っているような気がした。
でも朱道は目の前に再度黒猫が笑われようとも殺すつもりなどない。それに意味どころか自分に得がない。
これが唯一自分の本来の意思で殺し、生きて欲しいと願った本心なのだから。
そして朱道は黒猫に問う。
どうしてそうまで生きたいのか、と……。
もちろん黒猫の返答は可愛いまでの鳴き声だけ。
それが何の返答にもなっていないのに、朱道はそれ以上い聞き返すことはない。
どうせ、これから知ることが出来るだろうから。
発動された後、霊素により徹底的に黒猫を存在を塵と化すまで殺し尽くす。黒から赤という塵になった元黒猫の一部。
水蒸気のように漂う赤い霧はこのまま消え去るのだが、舞い上がっていくのが本来の理だろう。
――しかし、それで終わるはずがない。込められているのは霊素だけではなく神素という生かす力なのだから。
赤い霧が見る見る内に再構築されていく。
地面にはさっきまでとなんら変わらない黒猫が形を成していく。その毛並みや赤い瞳、ましてや死んだ後だと言うのに、まだ未来を見る瞳の色すらも消えてはない。
そうして黒猫は死という終わりから朱道によって生という始まりを得た。
「――ニャ」
やっとの一言が朱道には笑っているような気がした。
でも朱道は目の前に再度黒猫が笑われようとも殺すつもりなどない。それに意味どころか自分に得がない。
これが唯一自分の本来の意思で殺し、生きて欲しいと願った本心なのだから。
そして朱道は黒猫に問う。
どうしてそうまで生きたいのか、と……。
もちろん黒猫の返答は可愛いまでの鳴き声だけ。
それが何の返答にもなっていないのに、朱道はそれ以上い聞き返すことはない。
どうせ、これから知ることが出来るだろうから。