僕等の恋
海に行きたいと言った雪乃の要望に応え、俺の地元近くまでバイクを走らせた時には既に汗だく。
『あっちー‥』
バイクから降りると、このまま倒れてしまうんじゃないかと思うくらいにクラクラした。
照り付ける日差しが、肌をジリジリと焼いているようだ。
「湊の地元ーっ」
そんな俺とは反対に、暑さを感じさせないくらいのはしゃぎっぷりを見せるもんだから、海に来た事に後悔はしなかった。
裸足になって駆け回る雪乃に『足切るなよ』と言ってやれば、いつもの笑顔でニカッと笑った。
『……』
まぁ、普通に接する分には別に、悪くないんだけど。
今までにないタイプだったから、少し戸惑っただけ。