僕等の恋
罠
―――…
――…
「……」
『……』
時間は変わらず過ぎていく。
同じ日々の繰り返し。
変わった事といえば…
「…なんかさ、調子狂うんだけど?」
『……』
あれから一週間。
雪乃とは会っていない。
慶士もそのおかげで調子が狂うと言った。
どういったわけか、海に行った次の日からぱったりと姿を見せなくなった雪乃。
いつものやり取りを見ていた生徒たちは、別の興味を示してチラチラと俺を見る。
「お前、あの先輩ふったの?」
「まさか、うざいからって殴ったり…」
「ひでーよ湊…」
勝手な事を口々に言われ‥
けど、それでも言い返す気力もなかった。