あなたの隣に私はいない。


「ははっ。
緊張してる?
大丈夫。みんな良いやつだから。」

緊張を察したのかそう弘生さんがフォローしてくれた。

この先輩、軽そうなのにいい人、なんてちょっと失礼なことを思った。


「よし、行くよ?
うるさいかもだけど、覚悟しといてね。」

そういいながらスタスタ歩いていく。

足長いっ。
ついてくのに精一杯だよ…。

そんな風に思いながらついていった。


「マネ希望者連れてきましたー。」
体育館に入ったとたん大きな声で弘生先輩が言った。

私たちに一斉に視線が向けられる。

「まじか!!よくやった弘生!!」

「俺のオアシスキターー!」

「よかったな、1年!!」

などなどいろんな声が掛けられる。

中には声にならない声を発している人も。


思わず笑みがこぼれた。

みんないい人そう!


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