《詩集》虚構の復路

明日

『明日』

不貞腐れた犬のような横顔

聞き慣れたはずのフレーズに
未だに傷付いてる君は

気にすることないだろって
僕の陳腐な慰めに
眉を下げて唇を噛んだ

悪意に囚われる前に

雑音を振り切って
壁を取り去って
遠い何処かへ行ってしまおうか

閉ざされた箱の奥で
空を睨んで雨を待つ日々
それじゃもう足りないから

やっぱり二人で行ってしまおう

渇いた僕らを待ってるのが
生産性の無い明日だとしても

君が笑うならそれも
< 6 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop