《詩集》虚構の復路
望み
『望み』
小難しい文字の羅列を
目で追いながら
ハードカバーの表面を
こつこつと叩くのが君の癖
終わりを憂いてもいないような
涼しげな瞳が羨ましくて
私の心の
意地の悪い部分が
静かに顔を覗かせる
君の見る世界を見てみたい
君の聴く世界を聴いてみたい
君の代わりに
明日を生きてみたいと言ったなら
君はどうする
本を置いて
険しい目をして
私を睨んでくれるのかしら
小難しい文字の羅列を
目で追いながら
ハードカバーの表面を
こつこつと叩くのが君の癖
終わりを憂いてもいないような
涼しげな瞳が羨ましくて
私の心の
意地の悪い部分が
静かに顔を覗かせる
君の見る世界を見てみたい
君の聴く世界を聴いてみたい
君の代わりに
明日を生きてみたいと言ったなら
君はどうする
本を置いて
険しい目をして
私を睨んでくれるのかしら