本気の偽りの恋。


「…ね。」

「ん?」

私は、涼の

ん?

ってのが好き。可愛くて、抱きしめたくなる。


「りょーおー。………ぅ、したい…」


私は、聞こえないくらいの声で
わがままを言った。

そしたら、涼は、


「いいよ。」

「き、聞こえてたの?」

「おう!沙那、こっち向いて」

「……やだ。」

恥ずかしくて涼の方が見れない

たぶん今顔真っ赤だ。


「さーな、こっち見ないとー……。」

「きゃっ!ちょっ、あははっ、やめ、やめて!あはっ!!」

涼がくすぐってくる。弱いの知ってるくせにーーー涙

「こっちむく?むく??」

ニヤニヤしながらくすぐってくる

「あはっ、はいっっ、むっ、むっふっっ
むくからっ!」

私が涼の方をむくと、

「やっとこっち見た。」

と、私のおでこに自分のおでこをくっつけてきた。

「沙那、好きだよ。」

涼といるとドキドキする。

「涼、私も好き。」

そう言って付き合って初めてキスをした。


俺、ファーストキスだって言ってたっけ。

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