『オレ様カレシ?!』
「愛香ちゃん」

私が準備室に入ると
鈴木君はドアをしめ、こちらを見て
そう私の名前を呼んだ。

「なに?」

こう見ると、鈴木君はモテるんだろうなと思えるほど綺麗な顔立ちをしている。

「あのさ、俺と付き合ってよ」

「……へっ?!」

私はビックリして、へんな声を出してしまった。

だって、いま、鈴木くん、私に
「付き合ってよ」
って言ったよね…?

「だから、俺と付き合って?ダメ?」

いやいやいや、ちょ、待ってよ!

「え、なんで?私、鈴木くんと話した事ないし、なんで私??」

私は疑問だらけだったけど、
そう質問した。

だって、そうでしょ?
話したことも無いのに、どうして
付き合うとかなるわけ?!

「なんでって、そりゃ、愛香ちゃんもてるし、俺は愛香ちゃん知ってたし」

そう言うとニッコリと笑う鈴木くん。

あー、好きとか言わないってことは
…軽いな。この人。

私はそう感じた。
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