偽りの小悪魔ガール
文化祭前日の放課後、
あたしは実行委員が最終会議に出ているため
1人教室で待つことにした。
時計の針は既に午後5時を指している。
「...まだかなぁ」
家は近いし、別にいいんだけど...暇。
すると『ガタン』と音がして
廊下に目をやるとそこには、
だらしなく着た制服に金色の髪の毛、
目鼻立ちははっきりしていて長身の男が立っていた。
...だれ?
っていうか、うちの学校に金髪なんていたわけ?
あたしは一瞬彼をみたけど見て見ぬふりをして
目線を手元のケータイに移した。
だけど...「ねぇねぇねぇ~無視?友里ちゃん!」
えっ?!なに?!
彼はニコッと笑うとドカドカと教室に入ってくる
...ちょっと、なんなのよ。
そしてあたしの前の席に座ってくるっとあたしを見た。
「...なんですか?」
「うん!やっぱり可愛い!!!」
「は....」
「俺と付き合ってよ!」
....なんなの、この男。
「無理です!」
そうキッパリ断って帰ろうと立ち上がったとき、
「ちょっ」
腕を強く掴まれたせいで、あたしはバランスを崩した。
「おっとっと~危ない!...大丈夫?友里ちゃんっ」