偽りの小悪魔ガール
文化祭
文化祭当日
いつものように玄関で靴を履き替えていると
「西条さん!」
「あっ山本君」
そこには相変わらずさわやかボーイの山本君がいた。
「今日、よろしく」
「あ、うん!」
...すっかり忘れてた。
今日の自由時間は山本君と回るのよね...
いつもはあたしの見た目だけで判断している男相手だったから
なんていうか、強気でいれたのに
誠実だって周りにも信頼されている山本君相手だからか
妙に緊張する...。
なんて、あたしらしくないじゃない。
「教室まで一緒に行かない?」
「いいわよ」
あたしはニコッと自慢のスマイルを彼に向けて歩き出した。