偽りの小悪魔ガール
「離して下さい!訴えますよ?」
「はっはっは!友里ちゃん必死!」
「バカにしないでください!!」
「いや~俺をここまで怒らせた罰!」
「あたしはなにもしていません」
するといきなり目つきを変え
『ドン!』
壁にあたしを追いやり、あたしの顔の横に両手を付いた。
見事に逃げられそうにもない状況まで追い込まれたあたし...
顔の距離はほんの数センチで
少しでも抵抗したらなにをされるか分からない...
「キス」
「え?」
「友里ちゃんの唇、俺が貰う」
「ちょ、やめてください!!!」
それだけは...っ、ほんとうにやめて!!
だって....
あたし....っ
ぎゅっと強く目をつぶった。
「先輩」
だけど次にあたしを待っていたのは
『キス』じゃなくて、
聞きなれたそんな声だった。