偽りの小悪魔ガール
「みんなおはよー、何の話??」
そうさわやかに近づいてきたのは...
「「きゃっ山本君!!!」」
「おはよう!あ、西条さんも!」
「お、おはよ...」
紛れもなく山本君で
みんなあちこちで『ご本人登場』なんて騒ぎ出した。
「え?なになに?どうしたの」
不思議そうに女子達をみる山本君。
「友里ちゃんと付き合ってるんでしょう!?」
「すっごくお似合い!!」
「おめでとう~~!!」
「あ、あたしたち付き合ってな...」
「そう付き合ってる!みんなありがとう!」
.....え?
「ちょ、山本君」
あたしが慌てて山本君をみると
ニコッと微笑んで、次にあたしの腕を掴んだ。
「ちょっと西条さんと話したいことあるから、みんな借りていいかな?」
「えっ...」
「「どうぞどうぞ!」」
....まって、よ。
すると「ありがと!」
山本君は女子達に笑顔でそういって
あたしの手を引いて歩き出した。