偽りの小悪魔ガール
夏合宿
早見くんと『かりそめの関係』になって
1週間。
今日は終業式、明日から待ちに待った夏休み!
「やっぱお似合いだよね」
「これぞ美男美女って感じ」
今日も当たり前のように肩を並べて
早見くんと一緒に登校。
正直最初はなんでこんなことまで?って
思っていたけど、
付き合っても未だに告白が絶えないあたしたち。
ちょっと天狗になってるのは....秘密。
って!そんなことよりあたし...
「おい」
「え?」
突然歩きながらあたしを見下ろす早見くんは
「ん」と手を差し出してきた。
え...なに、手まで繫いじゃうの?
と思ったけど...カップルだし当たり前よね
けどなんていうか...緊張?するっていうか...
あああ、高嶺の花だから慣れてないのよね~なんて
自分で自分に言い聞かせるも
みるみるうちに赤くなっちゃうのは自然現象。
「ったく」
するともたもたするあたしを見かねて
強引にあたしの手を握るを何事もなく普通に歩く。
「きゃ~やばい!」
「本当に付き合ってるんだ...」
....そう、なんかへんなの。