偽りの小悪魔ガール
「なんかね、噂で聞いたんだけどうちの学年に友里と同じくらいモテる男子がいるらしいの!」
...はぁ。
美姫は意外とイケメンとかに目がないタイプだ。
「でも、そんなイケメンなら去年からとっくに知ってるはずじゃ...?」
正直入学3ヶ月で全校生徒みんな
あたしのことを知っていたらしいから...。
すると美姫は目をハートにした。
「それが!2年から転入してきたらしいの!それで、その彼がさっきたまたま外にいたから...つい、友里を置いてきてしまったわけなの...」
「...そうですか」
あたしは呆れたように笑って見せた。
...にしても、気になるんですけど。
決してイケメンで付き合いたいとか全くそんなんじゃなくて
あたしより目立って学校を騒がせちゃったら
つまらないでしょ?
「かっこよかったなああ!!」と
いつになく乙女な美姫を横目に
あたしは勝手に闘争心を燃やし始めていた。