たった一人の甘々王子さま
浩司が、優樹の上に倒れこむと優樹の腕は広い背中に巻き付けて、腰に巻き付けていた両足は自然と解かれる。
浩司の身体の重みが嬉しくて
『まだ、離れないで......』
耳元で囁いた。
浩司は甘えてきた優樹の首筋に口付けて腰を浮かし、そっと自身を引き抜いた。
「ンッ.....」
敏感になった内側が擦られて優樹の甘声が漏れる。浩司は優樹のとなりに横たわり抱き寄せて息を整える。
優樹の目の前には浩司の鎖骨が......
初めての時みたいに強く吸い付き赤い痕を残し
「ここ......つけちゃった......」
呼吸が整う前の優樹は上目使いの柔らかい笑顔。
浩司は目を見開いて驚き、また深いキスをする。優樹も嬉しくて応えるように舌を絡ませる。
「今度は、優樹が上においで.........」
リップ音がして唇が離れると、浩司は寝返りを打つように向きを変えて優樹を自身の上に跨がせるように乗せた。
二人の胸が合わさり、押さえられて出来た優樹の胸の膨らみに欲情してしまう浩司。
「ほら、優樹.......腰あげて?」
「え?ま、待って.........」
優樹の腰に手を宛がって浮かせ昂りを添わせると、
「ンッ..アッ...」
すんなりと優樹の中に取り込まれた。
「あっという間に優樹に食べられたね.......」
浩司は、下から突き上げて優樹を揺らす。
可愛い喘ぎ声しか出せない優樹は浩司の身体にしがみ付いている。
突き上げる速度が増すと上下が入れ替わって、掻き混ぜられて、より奥深くまで浩司が入ってくる。
限界を迎えても、また挿入される。
俯せになっても、腰を持ち上げられて繋がる。
何度も愛し、優樹を食べ尽くした浩司が優樹を胸に抱き寄せたとき、窓の外はうっすら明るくなってきた頃だった。
シーツの中では、二人の長い足が絡まり、そのまま眠りにつくのだった。
もちろん、幸せそうな顔をしながら。