愛されたがり。




それに、なんてたって……抱き締めてくれる。

頭を撫でてくれる。


そして、それ以上のことはしてこないし、拒否をしてくることもない。


そんな彼が、心地いいのだ。



広瀬くんがどうしてそこまで私を気に入ってくれたのかは知らないけれど、余計な事を聞いてギクシャクするのも面倒なので、そのまま。


ボンヤリと受けていると講義が終わり、終了の声が聞こえてきたのでノートなどを鞄に仕舞う。



同じ学部の子と別れてキャンパス内を歩いていると、広瀬くんがやってきた。

私を見つけると、ぱあっと笑顔を咲かせてこちらに手を振ってくる。


……可愛い。



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