病愛。【完】
恭平side





俺はな?





綾香、お前のことが、どうしようもなく好きなんだぜ?





そんなに拒むなよ。





そんなに「嫌い」なんて言うなよ。




まぁ、俺は拒まれるほど…綾香を欲してしまうんだけどな。









綾香を俺だけの人形にしたい。




もう誰にも邪魔されないために…







恨むなよ?




俺はもうこうするしかないんだよ。




綾香が俺を嫌いなんて言わないように…




もう何も言えないように…





綾香の命を終わらせるしかないんだ。





大丈夫。




ずっと大事にしててやるから。




ずっと側においといてやるから。




だから…





「くれよ。綾香のすべてを…俺に。」




俺はそう言うとサバイバルナイフを綾香に突きつけた。




「やめてっ…やだっ…!!」




嫌がり…涙を流す綾香。




そりゃあそうだよな。




一番嫌いな奴に…命を奪われてしまうんだからな。





でもな、そのお前が嫌がる顔も…








「そそられるんだよな。」





俺はニヤリと笑った。




綾香は顔を真っ青にする。





殺してしまう前に…





「いい顔、見せろよ?」





俺はそう言い妖しく笑った。
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