病愛。【完】
恭平はどんどんせまってくる。




階段を一段一段上って…





あと2、3段…!!






その時、私の金縛りが解けた。




私はその瞬間、急いで部屋へかけこみ鍵を閉めた。




せ、セーフッ!!!




私は深呼吸をした。




間一髪で恭平から逃れられた…







とその時。





「綾香?いるんだろ?」





ドアの向こうから恭平の声が。





「なっ…!!何よっ!!」





私が叫ぶと恭平は




「ここ開けろよ?」




と言ってくるので…




「やだ。」




と即答した。





「へぇ…俺に逆らうんだ?」





声のトーンを低くして言う恭平。






これはヤバイ…




完全に怒ってるよ!!恭平!!






「逆らったらなんだっていうのっ?」





私が言うと恭平はガチャガチャと鍵をこじ開けようとする。





私は一旦ドアから離れた。





どこかかくれる場所はないかと探し…






「っ…!!」




私は布団の中に隠れた。









…のと恭平が鍵を開けて入るのはほぼ一緒だった。






「綾香。出て来いよ。」




恭平の声。




私は息を殺し続けた。








早く出て行ってよ…!!









それだけを祈っていた。





まぁ、その願いは叶わなかったのだが。
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