病愛。【完】
トイレの中で。





「早くそこどいてよ…」





私は力を入れてドアを閉めようとしているのだが…





恭平がドアを開けようと力を入れているので…





女の私が男の恭平に力で勝るわけがない。





とうとうドアを完全に開けられてしまった。





そして力強く私のうでをつかみ引っ張る。





なので私はトイレから出てしまった。





恭平はトイレのドアを閉めると私をそのドアに追い詰めた。





「…いい加減にして。何がしたいの?」





私は真っ直ぐ恭平の目を見つめて聞いた。





「動揺しねぇの?」





と言ってくるので私は





「さっきのはびっくりしただけ。」




「ドキドキしたわけじゃねぇの?」





ドキドキ?




そうか…あの顔の火照りはドキドキしてたからなのか…





でも、相手はいとこの恭平だよ?





そんなの…





「そんないとこ相手にするわけないじゃない。」






私はもっともな意見を言った。







その言葉で…恭平の目の色が変わった。







鋭い目つきで私をにらむ。





「恭平…?」





「…いとこなんて関係ねぇよ。」





小さな声で恭平はつぶやくと…










「んっ…!!」




私にキスをしてきた。
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