病愛。【完】
病度Lv4
「綾香~」




お母さんの声に起こされる私。




私は眠い目をこすりながらベッドから起き上がる。





「おはよう…お母さん…」





あくびをしながらリビングへおりると…





「アレ?真は??」





そこにはいつもいるはずの真がいなかった。





「おはよう。綾香。実は真…熱が出たみたいでね。」





熱かぁ…




真は少し体が弱いもんな…




私はそんなことを思いながら朝食をとっていた。




するとキッチンにいるお母さんが





「綾香。ちょっと今日は早めに帰ってきてくれない?」





「え?うん。別にいいけど…」





「私、夕方から夜にかけて急用ができちゃって…」





「わかった。真の看病と夕ご飯でしょ?任せて!!」





「ありがとう!!本当に助かるわ~」





「いいんだって。じゃあ行って来ます。」





私は家を出た。




真…心配だなぁ…





そう思いながらドアを開けると家の前には恭平が。






「おはよう。恭平。」




「ん。おはよう。」





軽く私の頬にキスをする恭平。





あれから。




私は毎日恭平と登校することになった。





頬キスも当たり前。





放課後も二人の都合が合えばどこかへ行ったりする。





「あ。ごめん。先に言っておくけど…私、今日は早く帰らなきゃいけなくて。」





「…なんで?」





「真が熱を出したから…看病するの。」





「…じゃあさ。綾香の家で今日はイチャつこうぜ?」





恭平はそう言い私の手を取った。





「ダメに決まってるでしょ?今日だけはダメ。」





「…へぇ。学校消されてもいいんだ?」





その言葉に反応する私。






恭平の目を見る。





本気の目だ。








「でも、本当に今日は…あの、お詫びにいつか…恭平のお願い聞くから…」






「…へぇ。お願いねぇ…」





何を思いついたのか恭平は妖しい笑みを浮かべて





「わかった。今日は特別だぞ?」





そう承諾してくれた。





とりあえずホッとした私だった…
< 62 / 117 >

この作品をシェア

pagetop