彼のことが好きになってしまったんですが。
現在の時刻、7時28分。
私たちは教室に向かって廊下を早足で進んでいる。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「な、なんとか、間に合った、ね!」
「う、うん。江藤君、足、速いね?」
「え、そんなことないよ?」
う、そ、だー!!
だって、手を引かれてなかったら絶対に置いて行かれてたもん!
あ…そうだ私、江藤君と手、繋いでたんだ…。
思い出したら顔がどんどん暑くなってきて、慌てて下を向いた。
どれだけ顔が赤くなってることか…。