家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)
「あの…神代さんのお友達でしょうか」
先にこの奇妙な見つめ合いを終わらせたのは爽やかな店員。
もしかして、チラ見していたのがバレたのか?
そうだとしたら今は不審者扱いで俺のことを訝しげにみるのも無理はない。
でも、俺と柚の関係はなんなんだ?
友達…?
その言葉は何となく俺たちの関係に当てはまっている気がしない。
「同居人…?」
ハテナマークはよくわからないから。
そのハテナマークに店員は更に眉間に皺を寄せる。
いや、そんな疑われてもそれ以外に当てはまる言葉が見つからないから仕方ない。
断じてストーカーではないことを知ってもらいたい。
「…そう、ですか。では失礼します」
納得していないようにまだ眉間に皺を寄せたまま下がっていく。
そして、柚をこっそり呼び出したのがわかった。
もしかしたら、来なかった方が良かったのかも知れないな…。
side END