家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)
何なんだコイツ等は…
もしかして、巳波の友達?
ルールを破ったとか?
「…あの、巳波の友達でしょうか」
「友達…どうなんでしょう。八尋と僕達の関係を簡単に表すのは難しいですからね…。でも、まぁ“仲間”で良いんじゃないでしょうか」
クスクスと笑いながら曖昧に“仲間”と言う。
よく分からない…。
1番まだ話しやすそうな女の子に視線を落とすが、女の子は何故か悲しそうな顔をしていた。
「…まぁさ、俺達八尋に話が合って来たんだよね。早く出してくれない?」
見た目は可愛い男の子は冷たく睨みつけながら居るんでしょ?と顔を歪ませる。
「何でよく分からないアンタ達なんかに__」
「柚」
追い返そうとした時、頭上からいつものテノール声。
「…巳波」
「…ごめん、外出る」
ポンとあたしの頭を軽く叩き、「外…」と単語だけ言って、あの変な奴等と共にもう既に暗くなっているマンションの外へと出て行ってしまった。