家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)
顔を上げ、巳波の顔を凝視して見るけど、本人の言った通り何ともなさそう。
「じゃあ、どうするの?これから」
「……野宿?」
首を傾げ、少し間を置いた後、思いついた様に言う。
野宿って、ホームレスってこと!?
道行く人、吃驚するよ!
こんな人が野宿してたら…。
しかも、襲われそう。
「お金も、持ってないの?」
せめて、漫喫とかにしよーよ。
「持って無い。…あ、285円あった」
285円って…。
巳波はスボンのポケットから出た小銭をテーブルに置く。
巳波の顔とのギャップがとてつもない。
「はぁ…、巳波。ここで提示するルールを守れるなら住んでもいいよ」
流石に野宿じゃ、可哀想だし。
「…わかった」
巳波に提示したルールは3つ
1.友達など、私達以外は連れてこない
2.食事などは毎日日替わり
3.バイトしてお金を稼いで食事代は払う
「…どう?」
「ん、住む」
コクリ、意外にもあっさり首を縦に振る。
「じゃあ、これからよろしく」
「…よろしく」
__こうして始まった、私達の同居生活。
あんなことが起こるなんて思いもしなかった。
「あぁ、もう!食器割らないで!!」
「難しい…」
この同居生活、少し…いや、不安だらけ。