家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)
〈巳波八尋side〉
「文化祭とか怠いよなぁ八尋」
「ん、まぁそうだな」
「なんで俺等2人でこんな事してんのか説明してもらいたいくらいじゃねぇの」
「ん、まぁそうだな」
「…お〜い、ちゃんと聞いてんの?僕ちんの声聞こえてますかぁ?」
「ん、まぁそうだな」
「ひでぇな、夏目くんのイケボを聞かないなんてそんなのよ〜」
…もう、眠いんだからほっといてくれ。
しかも何で夏目がいる。
同じクラスだったか?
…いや、そういえばそうだった気がしないでもない。
「眠い…寝る」
一言、ちゃんと言ってから寝に入るつもりだった。
「ほら!ダメ、そこ半目じゃなくてカメラ向いて!…嫌そうな顔しないっ」
でもそんな怒鳴りつけるような声で同じクラスの女に無理矢理起こされる。
「いい?天海君と巳波君はこのクラスのトップ2なんだからちゃんとしてよね!」
なにそれ、トップ2とか初めて聞いた。
「美冬ちゃ〜ん、でも普通の喫茶店なんだからこんな格好しなくても良いんじゃねぇの?」
「ふ、ふ、ふ。これはただの喫茶店なワケないでしょ?コスプレ喫茶よコスプレっ!」
こす、ぷれ?
何だその未知の言葉。
新しい菓子の名前か?
…今度柚鈴にでも聞いてみるか。