お前の居場所は俺んとこ




先輩の横を通りすぎる。


「佐野…?」


先輩が声をかけてきて、思わず振り返る。


「…」


「この間は、ごめん。」


「えっ?」


「あんなことするつもりはなかった…。
あとで後悔したよ。」


「もういいですよ。気にしてません。
別に大事にはなりませんでしたし。」


「ありがとう。
幸せそうでなによりだよ。」


先輩は私たちを見てそういった。
そして「じゃ」と言って、去っていった。



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