お前の居場所は俺んとこ
“話したいことがある。
放課後、図書室で待ってるから。”
淘汰の字。
私は紙をもう一度折り畳んで、ポケットにしまった。
そして、放課後。
迷ったけど、行くことにした。
あの人のことだから、
行かなくてもずっといるつもりだ、と思ったから。
図書室の前まで来た。
手が震える…。心臓も急に早くなる。
この扉の向こうには、淘汰がいると思うと、ドキドキがとまらない。
あぁ、まだ好きなんだ。そう確信する。
私は、意を決して、扉を開けた。