お前の居場所は俺んとこ




「俺のせいだよな。ごめん。」


そういって、ぎゅっと抱き締めてくれる。
……なぜか、落ち着く。


「見合い、断ってきた。
親父は認めてくれないけど、そんなことどうでもいい。
俺、お前じゃないとだめだからさ。」


「うん、ありがと。私も。」


「次はお前だな。」


「うん。」


「信じても、いいか?」


「うん、もちろんだよ。」


「ありがとう。」


そういった淘汰は、よりいっそう、抱き締める力を強めた。



< 286 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop