お前の居場所は俺んとこ




「そんな心配、いらねぇよ。
俺だって思うことあるし。

それくらい、好きだから。
それくらい、想ってるから。

なっ?
不安になることなんて、ぜんっぜんない。」


「うん。

……あのさ…、」


「ん?」


「苦しい。」


淘汰の抱き締める力に、耐えきれなくなって、そう言った。


「んなの、知らね。」


淘汰はそう言い、さらに力を強める。

でも、さっきよりは苦しくない。
きっと、淘汰がそうしてくれたんだと思う。

こういう淘汰の優しいところも、全部。
淘汰の全部が大好き。



< 317 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop