片想いの奇跡
翌日
「起立、気をつけ、礼」
「お願いしまーす」
「はい。じゃあ68ページ開けろ」
いつもと変わらない
この教室
友達の笑い声
でも、俺の心はいつもと違った
昨日、部活の帰り道で冬樹がいきなり
「あのさ、俺、実は…有里のことが好きなんだ。」
「えっ今…なんて」
「だから、俺は有里のことが好きなんだよ。」
「え?ちょっと、え…」
「そこまで驚くことじゃねぇだろ」
「いや、いきなりだったからさ…その、びっくりしてさ。」
「そっか」
「えっと、いつから、その…好き「2年にあがってから」
「大分前からなんだ…」
「ああ」
「あ、俺の家こっちだから」
「うん、じゃあな優真」
「じゃあ、」
たとえ友達が友達のことを好きでも
俺には関係ないことかもしれない
でも、違う
俺も有里が好きだ