●全力妄想少年●
「ドライヤーをかけた。そして服に着替えて、眼鏡探して、外に出たわ」



唖然とする僕をよそに、中西さんは平然と話しを続ける。



「でもその頃には誰もいなくって…ちょうど遠くに、学校に向かう小林くんの後ろ姿が見えたから、慌てて後を追ったの」



そして彼女はこう話しを締めくくった。



「とても惜しかったわ」

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