君愛。
教室へ入ると、私はギリギリで間に合っていたようで


「遅いよー、由美!」


と、友達の松本佳奈(マツモトカナ)に声を掛けられた。


「ごめんー!」


笑いながらそう返すと、すぐに朝のホームルームが始まった。


ホームルームが終わると次の授業の準備。
寒いから手がかじかんでノートが書けないな。
と、思いつつも準備を済ませると


いつのまにか始まっている授業に集中しようとした。


でも、考えると浮かんでくるのは雄大の顔。



何年生だろう、クラスはどこだろう。
頭に浮かぶのはそんな事ばかりで、全く授業には集中出来なかった。


1時間目が終わると2時間目、3時間目と
授業に集中出来ず、午前の授業が全て終わってしまった。


そして、いつもの様に佳奈と昼ご飯を食べようとすると、大きな音を立ててドアが開いて皆の視線がドアに集まった。


「由美、飯食うぞ。」


そのドアを開けたのは、朝出会った金髪の雄大だった。
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