先 輩 へ 愛 を 叫 べ .。
りんside/









ある日の帰り道だった。







「お-い」















後ろから誰かに呼ばれ、

振り返った。







りん「涼太先輩!」















___と、美流先輩。







美流「こんにちは♪」















そう言って微笑む、

美流先輩の顔が少し怖かった。







りん「こ、こんにちは」















涼太「てか、お前ら知り合い?」


美流「それはこっちのセリフ」


涼太「俺らはまあ、

  るい繋がりで知り合いだけど___」


美流「え、なになに。

  るいとりんちゃん、

  どんな関係なの?」







この前の理科室とでは、

声のト-ンが全然違った。















涼太「お前も知らないか。

  コイツとるい、兄妹なんだよ」


美流「え!?」







美流先輩の表情が、

少しだけ変化した。















美流「で、りんちゃんと涼太は

  どんな関係?」


涼太「ただの先輩後輩だよ」







“ただの”。















その言葉に、

とても分厚い壁を感じた。







美流「ま、そうだよね-」















そう言って、あたしを

見てきた美流先輩の目は、






あたしを威圧しているみたい。















りん「あたし、お邪魔ですよね。

  帰ります。じゃあ」







虚しい気持ちを抑えて、

あたしは必死に作り笑顔を見せ、

その場を立ち去った。











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