俺だって

「木崎 園といいます、よろしくお願いします」

次の日、土曜日の朝に彼女は店のみんなに挨拶をした。
拍手で迎え入れた。

この店は店長の個人経営している
田舎のハンバーグ屋さん。
店長以外に13人働いていて
その中に高校生のバイトが女の子2人、男の子4人。

田舎にしては人気のあるお店です。

「長瀬に木崎の指導をお願いする、いいか?」
「はい!」

横にいる周が、喜びすぎだぞってつついてくる。
つい驚いて声がうわずってしまっただけなのに。

でも、やっぱり少し嬉しかった。
なにを話せばいいのやら...

「ほいじゃ、今日もよろしく」

開店の時刻は10時、あと少しだ。

「よろしくお願いします」

俺に頭を下げる木崎さん。

「こちらこそ!」

高校でもあまり女の子と話さない柄なので
少しだけ、ほんの少しだけ緊張する。

「じゃあとりあえず、朝はそれぞれのテーブルの確認作業からしていこうか」

笑顔で応じる木崎さんは本当に美人すぎる。
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