俺だって
先手
~周side~
「きーざーきーちゃん」
「わ、はい!」
驚く木崎ちゃん。
「今日何時にあがんの?」
木崎ちゃんがバイトを上がる時間は
ちゃっかりチェックしてある。
「18時です」
「初日で、朝から長すぎでしょ!」
「でも、すごく楽しいんで大丈夫です!」
にこにこ話す木崎ちゃん。
食べちゃいたいくらい可愛いな。
「その後あいてない?」
少し考えたあと、大丈夫ですとの返事。
「じゃあ、バイト上がりにまた声かけるね~」
「わかりました!」
ーーーーーーーーーー
バイトあがり。
私服に着替えて店を出ると
既に木崎ちゃんは外で待ってた。
「待たせてごめん」
「全然大丈夫」
俺は176cmだから150cmくらいだろうか。
俺を見上げる木崎ちゃんは上目遣いで
ぐいぐい俺の心を奪っていく。
「歩き?」
「はい!」
「じゃあチャリの後ろ乗っていいよ」
少し照れながら頷き、ついてくる木崎ちゃん。
「近くにおいしいタコスの店があるんだけどそこでいい?」
また頷き、チャリにまたがる。
すっと腰に手をあてられて
少し俺も緊張してきた。