ふたり
 「そっかぁ…
  俺店長にしか言うてへんのになぁ。
  噂っちゅ-のは回るのが早いんやな♪」


 「あたし…
 すばる本人からちゃんと聞きたかったよ。」


 「せやな。俺も雅にだけは自分で言いたかった。」



 やばい…あたし泣きそうだ。



 「やだよ。」


 「ん?なんて?」


 「辞めるなんて嫌だよ。
  誰があたしの面倒見るの!!
 会えなくなるなんてやだ!!」




 あぁ…あたしって面倒くさい奴だな。

 すばるも離れられて内心ほっとしてる…。




 「別に店辞めても会ったらえぇやん♪
  これからいっぱい遊ぼぉな★」




 この時あたしは
 自分がすばるの事を好きになってたんだって
 気付いた。



 何て言うか
 すごい今さらだけど…。


 こんなにも近くに居たんだもん。
 好きにならないはずない。




 悔しいけど
 あたし、アキの事も忘れてた。



 いつの間にかすばるでいっぱいだった。




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