毒舌紳士に攻略されて
いつもはバスを使って駅に向かい帰宅しているものの、坂井君はいつも車通勤ということで彼の車で開催場所の下見に行くことになっていた。
その話を聞きつけた同期達からは散々羨ましい!と言われてきたけれど……。
本当に誰かそう思うなら代わって欲しかった。
琴美同様、みんなに「代わってもらえる?」ってお願いはした。
だけどみんな決まっていざお願いすると、私がクジで当たってしまったことに対し負い目を感じて、気にしているのではないかと変に勘ぐられてしまい、「気にしないで」と言われる始末。
本当……代わってもらえるものなら、代わってもらいたかったんだけどな。
「どうぞ」
駐車場に着くと、ある一台の車の前で止まり、なぜか坂井君は助手席に回って鍵を開けるとご丁寧にドアを開けてくれた。
「……ありがとう」
どこの国の男性なのだろうか?
普通、日本人男性はみんなこんなことはしない!!
一般女子だったら、これだけでイチコロなんだろうな。
なんて死語を思い浮かべながら助手席に乗り込むと、どこまでも紳士的な坂井君はドアを閉めてくれた。
完璧すぎる、本当に。
自分の荷物を後部座席に乗せ、運転席に乗り込んでくると微かに鼻を掠めるのは、爽やかな柑橘系の香り。
その話を聞きつけた同期達からは散々羨ましい!と言われてきたけれど……。
本当に誰かそう思うなら代わって欲しかった。
琴美同様、みんなに「代わってもらえる?」ってお願いはした。
だけどみんな決まっていざお願いすると、私がクジで当たってしまったことに対し負い目を感じて、気にしているのではないかと変に勘ぐられてしまい、「気にしないで」と言われる始末。
本当……代わってもらえるものなら、代わってもらいたかったんだけどな。
「どうぞ」
駐車場に着くと、ある一台の車の前で止まり、なぜか坂井君は助手席に回って鍵を開けるとご丁寧にドアを開けてくれた。
「……ありがとう」
どこの国の男性なのだろうか?
普通、日本人男性はみんなこんなことはしない!!
一般女子だったら、これだけでイチコロなんだろうな。
なんて死語を思い浮かべながら助手席に乗り込むと、どこまでも紳士的な坂井君はドアを閉めてくれた。
完璧すぎる、本当に。
自分の荷物を後部座席に乗せ、運転席に乗り込んでくると微かに鼻を掠めるのは、爽やかな柑橘系の香り。